車両スペック集

メルセデスベンツ C180

MERCEDES BENZ_C180_L
*Photo: MERCEDES BENZ C180 KOMPRESSOR

プレミアムコンパクトカーの新基準

 1984 年にメルセデスベンツが初めて製造した小型車 190 シリーズから 3 代目が 2000 年にフルモデルチェンジした C クラス。依然として、プレミアムコンパクトカーとして世界中の自動車メーカーの開発目標とされている。ボディは現行 S クラスの流れを汲む軽快でスタイリッシュなデザインを採用。ひょうたんの様な異形 4 灯式ヘッドランプが一際目立つがメルセデスらしさをしっかりと保持しているところはさすがだ。同じ排気量の国産車と比べると倍以上の価格だが、スリーポインテッドスターの持つステイタスやしっかりとした乗り心地や品質感、数年後の残存価格を考えれば、価格に見合う価値は十分ある。 C180 は直列 4 気筒 DOHC ・ 1.8 L スーパーチャージャーエンジンを搭載する C クラスのベースモデル。ハンドル位置は右のみが用意されている。

 

grade_spec
グレード名
標準価格
排気量
駆動方式
ミッション
乗車定員
全長×全幅×全高(mm)
車両重量(kg)
エンジンタイプ
最高出力[kW(ps)/rpm]
最大トルク[Nm(kg・m)/rpm]
KOMPRESSOR (現行)
395 万円
1795
FR
5AT
5
4535×1730×1425
1470
直4 DOHC
105(143)/5200
220(22.4)/2500~4200
more
ー (終了)
395 万円
1998
FR
5AT
5
4535×1730×1425
1470※
直列4気筒DOHC
95(129)/5500
190(19.4)/3700
more

impression
tab_star 2001/04/06 tab_end
MERCEDES_BENZ C CLASS
文: 金子浩久
 それまで、一貫して手間の掛かった中大型車だけを造り続けてきたダイムラー・ベンツ社が、初めての小型車190を発表したのは1982年のことだった。小型車イコール安いクルマという不文律ができあがっていた自動車界で、190の登場は大きなニュースだった。そして、ボディは小さくても、クオリティは上級のメルセデスと変わるところのない190は、その後の世界の小型車基準をグンと引き上げることになった。
 初代の190は、93年にCクラスと名前を変えて2代目に。そして今年、3代目へとフルモデルチェンジを果たした。 新型Cクラスには、さまざまな新装備が施されているが、一番の目玉はティップシフト機構付き電子制御5速オートマチックトランスミションだろう。Dポジションで走る限りは、オーソドックスなオートマチックトランスミッションだが、そこからレバーを左右いずれかに倒すことによって、マニュアルシフトできる。その操作性が小気味よい。ストロークも短く、それに合わせて変速も素早く、ショックも少ない。 面白いのは、トランスミッションはすべてのCクラスに共通なので、ハンドル位置の違いによって、シフトアップとダウンの方向が異なることだ。右ハンドル車の場合、右(つまり自分に引き付ける)に倒すとシフトアップ。反対に、左ハンドル車では、シフトアップはドライバーから遠避ける方向(つまり右)に倒さなければならない。個人的な好みもあるが、シフトアップは自分にレバーを引き付ける方が、理にかなっていると思う。
 また、今度のCクラスではC180が右ハンドルのみの設定になるのに対して、C200コンプレッサーとC240では左右のハンドル位置を選べる。ダイムラークライスラー・ジャパンによれば、75%のユーザーが右ハンドルを選ぶと踏んでいる。旧型が70%強だったそうだ。
 新型Cクラスのモデルチェンジの目玉は、フロントサスペンションを一新したことだ。旧型のダブルウィッシュボーン式から、マクファーションストラット3リンク式に変更された。ラック&ピニオン式ステアリングシステムを併せて採用したことによって、正確なホイールの位置決めが可能になり、快適性とステアリングの応答性の向上を狙ったものだ。
 狙いは達成されていて、箱根ターンパイクの急峻なワインディングロードでも、あらゆる速度域で絶妙のハンドリングと乗り心地を示した。特にC200コンプレッサーでは、スピードが乗ったアップダウンを伴うコーナリングで、荷重を受けたサスペンションが縮みながらも4本のタイヤが路面をしっかりと捕捉している様子が認められた。そして、その様子がハンドルとシートから伝わってくる。"スポーティ"というのは、こういうことを言うのだと思う。ドライバーの操縦によって、クルマがビビッドに反応する。同時に、クルマの動きもダイレクトにドライバーに伝わってくる。ドライバーとクルマの間に濃密な情報の伝達がある。
 新型Cクラスは、ライバルのBMW3シリーズを相当強く意識して開発が行なわれたと伝えられているが、両車ともスポーティに仕上がっている。ただ、そのキャラクターが違うだけだ。Cクラスのスポーティさというのは、エンジンパワーやスピードをデリケートにコントロールするところにある。
 エンジンは、C200コンプレッサーがその名の通りスーパーチャージャー付きの2リッター4気筒。SLKに搭載されているのと同じものだ。C240は、自然吸気の2.4リッターV型6気筒。C200コンプレッサーよりも低回転域からのトルクが太いが、差はそれほど大きくはない。違いは、C200コンプレッサーのエンジンが高回転まで回した時のレスポンスが鋭く、足回りも若干シャープに感じられるところだ。
 数少ない不満点は、特にオーディオをはじめとする各種スイッチ類が煩雑で、使いにくいところだ。それ以外は、新型Cクラスは見事にスキのないクルマに仕上がっている。ダイムラー・クライスラーは、また新たに21世紀にも通じる小型車の新基準を確立したと言えるだろう。

 

C180_s.jpg C クラス生産累計 100 万台達成記念特別仕様車を発売
「C180 コンプレッサー リミテッド」、「C200 コンプレッサー リミテッド」、 「C180 コンプレッサー ステーションワゴン リミテッド」を限定発売

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