
2009/01/17
ゼロトラ三上の『DEEP!! 中古屋WORLD』
抜粋14 意外とへーきかも? シトロエンXM
急遽Vividブログから抜粋連載が決まった超無欲なエンスークルマ屋『ゼロカートラブル』三上クンの『DEEP!! 中古屋WORLD』。その圧倒的クルマ知識とレゲェ風ライフスタイルからvividスターダム!? にのぼりつつあるとある三上クンのDEEPな中古車ワールド案内記だ。14回は"ヤバい"で知られるシトロエンフラッグシップ![ PR ] 趣味を仕事に変える! そんなの無理だと思っていませんか?
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CXの次のフラッグシップ
シトロエンXM。
このクルマはDS以降続くシトロエンご自慢のハイドロニューマティックを搭載するシトロエンのフラッグシップ。
大まかな流れとしてはDS→CX→XMと言う流れになる。
そしてシトロエンのフラッグシップはXM以降しばらく不在だったけれど今はC6と言うフラッグシップモデルが存在する。
「エグザンティアのV6にややこしいのがあと何個か加わったくらいの感覚で大丈夫...」
このタイトルを読んだ中にXMにお乗りの方がいたら「おいおい、ちょっと」って言いたくなると思うけれど今しばしお付き合いいただきたい。
ところでこのXMはハイドラクティブというそれまでのシステムよりも大幅に進化したものが搭載されていた。
要はそれまでのハイドロニューマティックというシステムにコンピューターによる電子制御が加わったもので当時としてもかなり前衛的な技術のクルマだった。
そしてそのメカニズムを包み込むボディースキンも斬新だった。
ベルトーネによるそのデザインは時を重ねるごとにより一層個性的に映る。
CXと近似性のあるリアエンドもそれが人々に「シトロエンのフラッグシップである」と言うことを知らせるには十分なものだった。
見た目こそこれ見よがしの高級車と違って前衛的ながら比較的カジュアルな印象だけれどこの手のクルマはフランス国内では最上級モデルとなるため欧州人の基準ではLセグメントカー並みに装備類は充実している。
ハッチバックにはなっているが室内の機密性を高めるため荷室とはガラスのパーテーションで仕切られているしこんな時代にパワーアームレストなんて装備からどんなキャラクターだったかが伺い知れるだろう。
後期型なら...なんとか...
...と言うことで好きな人にはたまらない魅力のあるシトロエンXM。
どういうことかというとXMは「壊れる」クルマなのだ。
買ったは良いものの次から次へとやってくるトラブルに対応できず手放してしまうとか・・・。
そういう運命にあることが多い。
ただ世間では「絶対買ってはいけない中古車」の権化みたいに言われているけれど最近そうでもないんじゃないかななんて思ってきた。
正直なところXMが壊れる車という事実に変わりは無い、勿論初心者になんて絶対に薦められない。
でもこの手の欧州車にちょっと免疫があれば手を出していいクルマなんじゃないかとも思ってきた。
でもそれには条件があるXMでなくXmを選ぶと言うこと。
この車に詳しくなければ「???」と言うことになると思う。
どういうことかというとそれは車体ロゴがXMからXmに変更された「後期型」と言うことになる。
マニアからすればダッシュボードや室内の造詣など随所にシトロエンらしさにあふれているXMの方が良いって言う話なんだけれどダッシュボードや室内の雰囲気だけにトラブルを背負うとなれば比較的一般化したXmでも悪くないんじゃないかって思う。まあ乗り味もXMほうが「らしい」とも言うけれど。
ただそれでもこのクルマが十分個性的で前衛的なのには変わりないしね。それにエクステリアにも高級感が出たし。
具体的に言うと1990~1994年までが初期の「XM」1995~1997年までが中期の「Xm」1998~2000年がエンジンも24V化された後期型「Xm」。
最終型の24VエンジンはエグザンティアのV6エンジンと同じでその後C5に積まれたものベースになっている。
基本的のトラブルの権化のように言われているクルマだけれど実は後期は普通に「壊れる外車」位のレベルに落ち着いていると言う事実もある。
と言うのがエンジン、ミッション共に新しい世代の物に移行しているからだ。
中期型まではPRV(プジョー、ルノー、ボルボ共同開発)エンジンにZF製の4HP18Qと言う組み合わせ。
この4HP18Qが搭載されていたのは主に同時代のランチアテーマやサーブ9000など。なのにそれらのクルマよりもなぜか早く壊れる傾向あり。
後期になると新開発V6エンジン+ZF製4HP20という組み合わせになる。
エグザンティアのV6が同じ物なのは勿論アルファ166やランチアカッパ、メルセデスのVクラスやプジョー406のV6などもう一世代新しい時代のものになっている(とはいえ要注意に変わりは無いけれど)
要はトラブルの権化たるXMも後期になればメカニズムは一新されてるって言うこと。あとはハイドロニューマティックのマイナートラブルやその他マイナートラブルとの戦いってこと。
実はXMと言うクルマは異例に短い開発期間でリリースされたクルマ。
その上ハイテク装備てんこ盛りだったため十分なテストが行えないまま市販に移された。
結果、市場に出てから壊れまくった(笑)それは日本だけに限ったことでなく本国でも同じで時のPSA会長が謝罪会見を開いたとも言われている。
で、その症状を存分に味わうことが出来る(!?)のが初期型のXM。
心もとないATもさることながら電装関連のマイナートラブルも沢山出た。
あとお約束のセルフセンタリング機能付きのパワステも。
大物のトラブルだけでもきついのにそこに数多くのマイナートラブルが襲い掛かり当時500万円ほどで新車で買ったオーナーはきっと本気で泣いたかもしれない。
流石にPSAもこれはまずいということで重い腰を上げ改良に走った。
中期以降に入って多少簡略化された部分もあればマイナートラブルの原因となりうる箇所も見直された。
特に初期型に多い接触不良系はかなり改善された模様。
それが後期に至ってはエンジン+ATが変更されているので漸く「壊れる外車」くらいの位置までは上がってこれた模様。
後はハイドロお決まりのスフィア関連の消耗やリターンホースが劣化していたら交換、それとお決まりのタイミングベルト交換が加わってくる。
ここで誤解して欲しくないのはあくまでも「壊れる外車」であって決して初心者が手を出して良い部類でないことはご理解いただきたい。
手を出しかねている物好きならこれなら大丈夫って言う部類の話なので。
だからタイトルのように「エグザンティアのV6にパワステやらなんやらのややこしいのがあと何個か加わったくらいの感覚で大丈夫」だと思う。
逆に言えば勝手はいけない権化まで行かなくてそのくらいの感覚でちゃんと足に使うことも可能なクルマと言うこと。
この話読んで血がうずきだしたあなた、是非どうぞ(笑)